四官十六階七十三刻


 当道の内部には細かな階級があった。

 まず大きく分けると「四官」がある。「四官」とは、階級の低いほうから順に、

    1. 座頭
    2. 勾当
    3. 別当
    4. 検校

である。

 「四官」はさらに「十六階」に分かれている。

 座頭の中に、

    1−1. 一度の座頭
    1−2. 二度の座頭
    1−3. 三度の座頭
    1−4. 四度の座頭

の4階級がある。

 同様に、勾当に8階級、別当に3階級があって、その上に検校が位置して合計「十六階」となるという。

 座頭の中もさらに細分化されている。

    1−1−1. 衆分(才敷・彩色衆分)
    1−1−2. 一度の上衆引
    1−1−3. 一度の中老引
    1−1−4. 一度の晴
    1−2−1. 二度の上衆引
    1−2−2. 二度の中老引
    1−2−3. 二度の晴
    1−3−1. 三度の上衆引
    1−3−2. 三度の中老引
    1−3−3. 三度の晴
    1−4−1. 四度の上衆引
    1−4−2. 四度の送物引
    1−4−3. 四度の大座引
    1−4−4. 四度の中老引
    1−4−5. 四度の晴

 以上のように、座頭は15の位階に刻まれている。座頭以前に3位階の刻みがあるので、合わせてここまでで18刻である。

 上にはさらに、勾当に35刻、別当に10刻、検校に4刻、これで67刻。しかし、「七十三刻」にはまだ6刻足りない。あとの6刻は何であるか、これにはいくつかの説があるようだ。


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