駿府の瞽女屋敷


駿府の瞽女屋敷

    瞽女屋敷
 瞽女屋敷〔一名瞽女長屋〕有渡郡、府中、下魚町の末、金米山宝台院〔浄土〕の傍にあり。是近歳給はる処の居所也。抑 瞽女当国に住居して、威を諸方に輝す事は、慶長年中、神祖府中御在城の時、恩沢を蒙て、国府に住するに始れり。或云。是宝台院殿の御沙汰に起れり。今其長、元女が許に伝ふる、縁起式目、及里俗の説を引証して、左に載す。その書誤字多しといへども、是を補ふに寄べき者なし。故に其儘に是を記して、以て後証に備ふ。

  ―― 『駿国雑志』巻之七

 国立国会図書館デジタルコレクション 駿国雑志 巻之七 コマ番号 133/175


瞽女・盲僧・座外

近世当道