筋目悪しき者
吉都と城湯の書状


 享保3年(1718)12月10日、吉都と城湯という座頭が土井伊予守に提出した書状。

 座頭仲間が関わりを持たない35種の「悪しき筋目」の者を列挙している。賤民視されていた芸能者・宗教者・職人などを対象に、【永代】・【三代】・【二代】・【一代】・【職切】(=当人限り)にわたって関係を絶つ。

【永代】 1〜17  17職種
1さるかく(猿楽)
2舞々 惣而役者類
3ゑひすおろし
4あかたみこ(県神子)
5猿引
6五輪切り
7あをや(青屋)染色業者。
8おさかき(筬掻き)機織機具の部品をつくる竹細工師。おさ師。
9面打
10鞍打
11かね打(鉦打ち)
12船大工
13しらこしや(白輿屋)白輿(棺を載せる白木つくりの輿)の製造業者。
14鉢たゝき(鉢叩き)踊念仏行者。
15穴蔵屋穴蔵掘り業者。
16渡し守
17土器作(かわらけ作り)
【三代】 18〜21  4職種
18弦打弦打ち(まじないとして、矢をつがえずに弓の弦を引き鳴らすこと)をする人。
19陰陽師
20飾屋
21人形作り
【二代】 22〜28  7職種
22辻占
23紫屋染色業者。
24弓打弓をつくる職人。
25湯屋
26位牌屋
27調屋
28髪結
【一代】 29〜33  5職種
29棒屋天秤棒をつくる職人。
30鎌倉仏師
31矢はぎ(矢矧ぎ)矢矧ぎを職業とする人。矢師。
32革草履屋
33関守
【職切】 34〜35  2職種
34筆結筆つくり。
35黒鼻緒屋

 国立国会図書館デジタルコレクション 当道大記録(盲人諸書類.7)  コマ番号47〜48/120


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